Technical Review:スマートフォン決済サービス基盤【ValueWallet】
電子マネー社会に新たな一手を

サービスアウトライン

 一人一台を手にするようになったスマートフォンは、Apple PayやAndroid Pay等のサービス開始も影響し、決済ツールとしてもスタンダードの地位を確立しつつあり、ポイントプログラムやCRMを活用した顧客との関係構築を目指す店舗も増加しています。

 ネオスはこのような市場を見すえ、「ハウス電子マネー」の発行管理で国内最大のシェアを持つバリューデザインと共同で、店舗が簡単・安価にアプリを導入でき、気軽にCRMやデータ分析を始められるスマートフォン決済サービス基盤【ValueWallet】を開発。従来プラスチックカードだった「ハウス電子マネー」をモバイルアプリに格納することで、携帯性を高めると共に、購買頻度・属性・利用頻度等、決済を軸とする顧客体験に合わせたコミュニケーションを実現しています。

ValueWallet詳細

Key PersonValueWallet担当者

Finetech事業推進プロジェクトリーダー 小田原 正和

 前職の大手SIerでは、SE、コンサルティング業務に従事した後、3Dボディスキャナーで人の体形をシミュレーションしてダイエットやものづくりに活用する新規事業を企画推進。提案先企業の一つとしてネオス(当時プライムワークス)に出会い、成長が期待されるヘルスケア領域を深堀りしたいと考え、入社。


ネオスでは、Karada Managerを活用したヘルスケアの受託・協業ビジネスの企画、サービス運営を担った後、現在はフィンテック分野の新規事業立ち上げをけん引している。麺類が大の好物で、日頃から職場周辺(神田・神保町・秋葉原)の店などをめぐり、気に入った店には家族とも一緒に行くという。

 


プリペイドカードのビジネスをネオスのソリューションで進化させる

 【ValueWallet】の開発は、ネオスが新規事業推進の一環として、バリューデザイン社と業務資本提携を結んだことから生まれました。バリューデザイン社は、ハウス電子マネーのビジネスで国内トップシェアを誇り、日本国内・アジアで600社以上、店舗数にして5万店舗以上の顧客を持っていています。
 ネオスは【neoPass】をはじめとしてO2Oソリューションで実績があり、それぞれの強みを活かしてビジネスを展開できないかということで、2016年6月に本格的にプロジェクトがスタートしました。

 【ValueWallet】の開発をする1年前からバリューデザイン社とは中国の微信(WeChat)案件で協業しており、今回のプロジェクトにあたっては、バリューデザイン社が展開しているプラスチックカードの課題、例えばお客さまへの直接的な販促や囲い込みなどに向けたコミュニケーションや、財布の中でカードがかさばって使われなくなってしまうといった課題をネオスのソリューションで解決できないか。そんな視点からアプローチしています。

 開発においては、まずアプリで決済ができるベースのものをつくってお客さまにお見せし、「こういうこともやりたい」といった要望をうかがいます。そこで出てきたニーズをつかみながら、今まさに必要とされている機能を拡充させることによって、より強い提案ができるプロダクトにしています。こうした対応力はネオスの強みでもあり、アプリをお使いいただいている現場からのフィードバックを重ねて【ValueWallet】をどんどん進化させているのです。ValueWalletイメージ

営業現場との連携を強化し、徐々に見通しが立ってきた

 お客さまからの要望を標準機能に取り入れた例としては、プリペイドカードを使って買い物をしていただくと決済ごとにアプリ内でスタンプが自動発行され、そのスタンプが貯まるとポイントがプレゼントされる仕組みなどがあります。このほか、プリペイドカードでお買い物していただいた情報を基にお客さまの属性、購買額、来店頻度などを分析し、アプリを通じてお客さまに合わせたクーポンや特典を、そのお客さまにあったタイミングで発信するマーケティングオートメーションのサービスと連携して、大手珈琲チェーン店で採用いただいています。この仕組みでは配信したクーポンや特典の利用実績も分析でき、販促効果の検証へ回していくことができます。

 一方で、プロジェクト推進上の課題になったのが、営業連携です。【ValueWallet】の営業活動は、バリューデザイン社や代理店様が中心となっており、これまでプラスチックカードの営業でお客様と関係性をつくってきた中で、まだ実績もない新しい【ValueWallet】という商材を取り扱っていただくことが必要で、商材自体を営業担当者に理解していただくというところからスタートしました。また、私たちのチームからバリューデザイン社にメンバーを駐在させ、案件があればすぐに営業同行できる体制をとるなど、営業連携の強化に取り組んできました。

 こうした結果、【ValueWallet】の販売実績は、サービス開始から1年未満で約320店舗(2018年2月末現在)。大型案件も、大手珈琲チェーン店のほか、地域書店チェーン店、大手ホームセンターの海外店舗など、いろいろと決まってきているので、サービス拡大に向けての手ごたえを感じています。ValueWalletイメージ

アプリ決済を軸として新たなサービスを創っていきたいValueWallet担当者

 【ValueWallet】の展開については、市場競争のカギとなる「規模」に関してはバリューデザイン社がプリペイドカード市場でトップシェアを押さえているので、あとは「どのポジションを取れるか」で広がり方が変わってくると思います。例えば、店舗から見て新規顧客開拓ならタウン誌系のサービスもあるし、囲い込みならSNS系のアプリなどもある。ただ、そうした既存の汎用サービスは独自性のところで限界があるので、「自社独自のアプリを持って、自社のお客さまとしっかり向かい合いたい」という層にいかに食い込めるか。

 さらにCRMやマーケティングオートメーションの需要とつなげていくなど、プリペイドカードを起点としてアプリからつながる先が広がるポジションを取れれば、可能性はより広がっていくと思います。

 バリューデザイン社との連携強化は当然のこととして、それ以外にもフィンテックをキーワードとしていろいろな企業や自治体と関係性も生まれつつあり、新たな協業なども視野に入れたいと考えています。例えば、観光の側面で、経済産業省の実証事業に参画して、アプリによるインバウンド(海外からの旅行客)向けの決済と観光情報の多言語対応サービスを進めています。そのように、スマートフォンアプリの決済を軸にしていろいろな周辺領域で、新たな価値を生み出せるサービスを創っていきたいと考えています。

 

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